前回の記事で、医師にオススメの資産運用がインデックス投資であることを書きました。
今回は、若手医師・研修医にオススメの資産運用について書いていきます。
記事の内容
・若手医師や研修医の状況
・インデックス投資が若手医師や研修医にオススメの理由
若手医師・研修医にオススメの資産運用方法
若手医師・研修医にオススメの資産運用もやはりインデックス投資です。
若手医師や研修医の状況と、インデックス投資がどうマッチするかを書いていきます。
若手医師や研修医の状況
1.金銭状況
今まで医師は若くして高収入と書いてきましたが、研修医の給料は高くありません。
初期研修医の平均収入は、大学病院で約300万、市中病院で約450-500万です。
20代のサラリーマンの平均年収が約300万なので、同じか少し高いくらいです。
私は大学病院で初期研修を行っていましたが、300万くらいでしたね。
ただ、12時間以上働くことがざらだったので、時給換算するとコンビニのアルバイトと同じくらいでした。
今でこそ働き方改革もあり、初期研修医にはなるべく時間外労働をさせない環境になっていますね。
研修医は、働き始めのため貯金も少ないでしょうし、生活防衛資金も貯まっていないでしょう。
研修医のうちは、無理して貯金したり投資をする必要はあまりないと思います。
その時にしかできないお金の使い道もありますし、やっとの思いで貯めた金額も、3年目以降でもう少し楽に稼げるようになります。
3年目以降は、急に倍以上の給料になります。
お金が貯まるので色々使いたくなりますね。
自分は、無理してまで節約する必要はないと思っています。
ストレス過多な毎日ですし、趣味にお金を使ったり美味しいものを食べたりして、ストレスを発散させることも大切です。
ただ、浪費すればいくら稼いでもなくなってしまいます。
何歳までにいくらという目標の資産額を決め、逆算して月々の貯蓄額、投資額を決めればいいと思います。
2.時間
研修医ももちろん忙しいですが、勤務後や将来考えていない科をローテーションする際は、比較的時間があると思います。
投資の勉強は必ず将来の役に立つので、空いた時間があればぜひ少しでも投資に触れてみてください。
3年目以降は専門の科として働くため、最初のうちは忙しいでしょう。
消化器内科であれば、入院患者さんの管理や内視鏡検査、外来などをやっていくようになります。
慣れてくると、学会の発表や論文作成もやるようになります。
また、プライベートでは結婚したり子供が生まれたりするでしょう。
なかなかまとまった時間が取れなくなりますね。
自分の場合、大学院に入り時間に余裕ができたため、資産運用に興味をもち勉強して投資を始めました。
入局してからは結構忙しく、休日に趣味や遊ぶことはあっても、医療以外を学ぼうという気は起きませんでした。
もう少し早く始めていればと思いますが、30代のうちに始めて良かったと思っています。
3.研修医のうちに投資をやる意義
先ほども書きましたが、研修医のうちは無理に投資をやる必要はないと思います。
その時にしかできないお金の使い道というものがありますし、研修医のときの10万円と50歳のときの10万円では、同じ額でも価値は違いますからね。
ただ、早いうちに始めて慣れておくというのはいいかもしれません。
初期研修が終わると26歳です。
試しにやってみて自分に合う合わないを確認するのも、早いに越したことはありません。
少額で様子をみて、3年目以降で収入が増えたら本格的に投資額を増やすというのもいいでしょう。
4.若手医師が投資をやる意義
以前、医師は若くして高収入という資産運用に有利な条件を持っていることを伝えました。
若手医師が投資をやる意義は、この有利な条件を使い将来の目的のために資産を形成するということです。
稼げるようになり生活防衛資金も貯まったら、本格的に投資を始めていいと思います。
ただ、研修医と比べると給料は増えているはずですが、同時に出費も増える時期だと思います。
結婚や子育てのためですね。
時間的になかなか投資を始める余裕はないかもしれませんが、家庭をもつと奥さんや子供のことで、将来に対する責任を感じるようになります。
保険を考えたり、家の購入を考えたり、子供の教育費なども考えるようになるでしょう。
ライフプランといった人生の収支表を作ったりもしますが、その際にぜひ資産運用についても考えて欲しいです。
独身であればお金のコントロールはしやすいですね。
資産形成に集中して不労所得を増やすこともできますし、趣味にお金を使って投資はそこそこというのも自由です。
いずれにしても、若手医師は投資において有利な条件を持っています。
老後や教育目的にお金を貯める、自由な時間を増やすなど目的は様々ですが、目標達成のためにぜひ資産運用を活用してみてください。
インデックス投資が若手医師や研修医にオススメの理由
インデックス投資の、①リスク分散できる、②長期投資に向いている、③相対的に高いリターン、④低コスト、⑤管理が楽というメリットは、そのまま若手医師や研修医にも当てはまります。
特に、運用期間が長いほど、『複利の効果で利益が得やすく元本割れの可能性も抑えられる』というのは若い世代に最適ですね。
資産運用の収益は『投資金額 × 運用年数 × 利回り』とお話しましたが、若手医師や研修医であれば運用年数は30~40年以上になります。
インデックス投資の利回りは、前回示した6~17%というものもありましたが、一般的に5~10%ほどと考えていいでしょう。
以前、毎月20万円、30年間、年率4%で運用すると、合計1億3900万円(元本7200万円、収益6700万円)となることを書きました。
これが40年だと、 合計2億3200万円(元本9600万円、収益1億3600万円)にもなります。
書いていてびっくりする額ですね。
30~40年の間に、元本が2400万増えるのに対して、収益は6900万円も増えます。
運用年数がどれだけ重要か分かる結果ですね。
運用期間が長い若手医師や研修医に、資産運用、インデックス投資を勧める理由がまさにここです。
長期的にみるとプラスの平均へ回帰する株式市場全体をターゲットにして、複利の効果で効率よく資産を増やそうということです。
これが50代となると、マイナスリターンで終わることもありますし、複利の効果も生かしきれないですね。
もちろん毎月20万円などは誰にでもできることではありませんが、非現実的な額でもありません。
家計調査では手取りの3割を貯めているというデータもありますが、現実の貯蓄率は額面の1-2割くらいと言われています。
年収1200万円であれば、月20万は可能な額ということですね。
医師であれば現実的ですし、共働き世帯でこのぐらい稼ぐ世帯もあるでしょう。
40年という期間で考えると、年率4%で
毎月5万円であれば、合計5800万円(元本2400万円、収益3400万円)、
毎月10万円であれば、合計1億1600万円(元本4800万円、収益6800万円)になります。
2000万円問題もこういった具体的な道筋があれば、いたずらに不安を感じずに済みますね。
年収や生活状況などで運用額は変わりますが、目安があると無駄な浪費をしたりせず、将来の資産額も具体的に見えてきます。
インデックス投資は始めてしまえば時間は取られないので、忙しくなる前の研修医のうちに始めてみるのも良いでしょう。
忙しい若手医師でも手間がかからないので、仕事に集中することができます。
その他にもオススメのポイントを書いていきます。
1.少額から始められる
投資はあくまで余剰資金で行うものですが、インデックス投資の場合は少額から始められるので、お試し感覚で始められます。
先程も書きましたが、研修医などは余裕資金が少なく、投資に興味があってもなかなかできなかったりします。
インデックス投資であれば、100円から始めることもできます。
何もしないより、試しにやってみることは大切です。
少額で始めてみて操作や運用に慣れ、合うようなら投資額を増やして本格的に行っていくということができます。
不動産投資では少額というのは難しく、個別株も数万から数十万は必要となりますね。
2.簡単にできる
インデックス投資の場合、最初に仕組みを理解し積立注文を設定してしまえば、難しいことはありません。
あとは余剰資金に応じて徐々に積み立て額を増やしたり、現金や債券とのバランスをたまにとる程度です。
個別株のように、四季報を読み込んだりチャートを見る必要もありません。
自分で言うのもなんですが、全く投資や経済について知らなかった私でも簡単に運用できています。
もちろん、本を読んだりネットで情報収集し、納得し理解した上で始めました。
本などで学んだ情報は、このブログで簡単に分かるようにお伝えしていきます。
他の投資方法について
1.株式投資
時間もお金もかかりますが、個別株について興味があったら試しにやってみてもいいと思います。
インデックス投資よりしっかり勉強しなければいけませんが、若いうちは失敗しても十分取り返せるので、色々手を出してみるのもいいですね。
2.不動産
研修医や若いうちは、なかなか参入しづらい分野だと思います。
ローンが組めなかったり、物件を探しにくいといった問題があると思います。
親がやっていたりツテがある方は、やってみる価値があるでしょう。
ただ、こちらも十分勉強した上での話になります。
3.債券
守りの資産であり、若いうちは債券をメインに据えるメリットはあまりないと思います。
株式と値動きが異なるものとして、資産全体のリスク(値動き)を抑えるために組み込むものですね。
4.FX
ものは試しでやってみるのも良いですが、長期的に安定した資産運用とは言えないです。
5.外貨預金
こちらも積極的に資産を増やす上では、あまり旨みはないかと思います。
6.金
こちらも守りの資産ですね。
資産を増やすフェーズであれば、他の資産に投資した方が良いでしょう。
7.仮想通貨
仮想通貨の仕組みは面白いので、最悪0になることも納得できれば選択肢としてありでしょう。
ただし、投資額や仮想通貨にあてる割合は十分考えた方がいいです。
全額投資すると一瞬で吹き飛ぶ可能性もありますし、日々の変動額に心が休まらないと思います。
まとめ
若手医師や研修医にもインデックス投資はオススメです。
長期投資と相性の良いインデックス投資は、運用年数が長い若い世代にうってつけです。
また少額から投資できるので、余裕資金が少ない若手のうちからでも始められます。
次回は、具体的なオススメのインデックス商品について書いていきます。
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