医師にオススメの資産運用方法

  1. HOME >
  2. 資産運用 >

医師にオススメの資産運用方法

前回、医師は若くして高収入であり資産運用に有利であることを書きました。

資産運用

今回は、資産運用において重要な「何を運用するか」を書いていきます。

記事の内容

・医師にオススメの資産運用方法
・資産運用で大事なこと
・インデックス投資を勧める理由
・他の投資方法について

 

医師にオススメの資産運用方法

医師にオススメの資産運用方法は、ずばりインデックス投資です。

インデックス投資とは、株価指数に連動する商品へ投資し、市場全体をターゲットとする運用方法です。

ではなぜインデックス投資がいいのか、他の投資法はどうなのか見ていきましょう。

 

資産運用の方法をどう選んだらいいか

運用方法として、株式投資、投資信託、ETF、債券、FX、外貨預金、不動産、金、仮想通貨などがあります。

この中で積極的に資産を増やす運用は、『株式投資、投資信託、ETF、FX、不動産、仮想通貨』になります。

『債券や金』などは守りのための運用といえますね。

 

増やす資産運用をさらに分けると、

①ハイリスクハイリターン:株式投資、FX、仮想通貨
②ミドルリスクミドルリターン:不動産
③ローリスクローリターン:投資信託、ETF

というように分けられます。

ここでいうリスクは、価格の変動幅です。

仮想通貨やFXは投機に分類されることが多く、長期的に安定した資産形成のベースとするには難しいでしょう。

 

資産運用では大事なポイントがいくつかあります。

まずはそちらから見ていきましょう。

 

資産運用で大事なこと

1.余剰資金でやりましょう

どこの本でもサイトでも書いてあると思いますが、投資は余剰資金でやりましょう

生活防衛資金と言われる、何かあった時のために手を付けない資金を貯め、余ったお金で行いましょう。

医師は比較的安定した職業ですが、病気や事故など何があるか分かりませんからね。

2.分散投資

投資の世界では、「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。

1つのカゴに全ての卵を入れると、落とした場合に全部割れてしまうということですね。

財産を全て1つの銘柄や1つの国、1つの資産方法につぎ込むと、何かあった場合に被る損失が大きいということです。

 

例えば、当時安定銘柄と言われていた東電は、東日本大震災で株価が2000円台から一気に200円ほどまで下がってしまいました。

銘柄を分散すれば、このような危険を回避できます。

銀行でも1000万を超える分は万一の時保護されないため、複数の預金口座を持ったりしますよね。

銘柄だけでなく、複数の国に投資する、株式や不動産、国債など複数の運用を行うなど、分散することでリスクを抑えられます

3.長期投資

資産運用は数年で終わるものではありません。

数十年かけて資産を拡大していくものです。

前回の記事でも書いたように、資産運用の収益は『投資金額 × 運用年数 × 利回り』で決まります。

運用年数を長くすることで、複利の力を最大限利用できます。

 

また、株式市場では数年でみると上がり下がりが激しくても、長期でみると平均へ回帰していきます。

途中で脱落することなく続けることが、資産運用で成功するキモになります

4.低コスト

投資の際、売買時の手数料や信託報酬といったコストがかかります。

このコストの分だけ、我々の手元に入る収益が少なくなるということですね。

運営側の利益となるわけです。

年率数%の収益を狙っていく上で、毎年1%のコストがかかるようであれば資産形成のスピードはそれだけ遅くなります。

コストが低ければ良い商品というものではありませんが、不必要な手数料を払ったり、同じような商品でコストが高いものを選ぶようなことは避けたいですね。

 

インデックス投資とは

インデックス投資とは株価指数に連動する商品へ投資し、市場全体をターゲットとする運用方法です。

具体的には、投資信託やETFを購入します。

では、インデックス投資がオススメである理由を詳しく見ていきましょう。

 

インデックス投資がオススメの理由

1.リスク分散

インデックス投資で買う商品は、連動する指数と同様の構成銘柄となっています。

例えば、投資でメジャーな指数であるS&P500をターゲットとしたインデックス商品では、 アメリカの代表的な500銘柄を時価総額加重平均した指数のS&P500と連動するような商品となっています。

1つの商品を買うだけで、500銘柄を買うことになるのですね。

500銘柄の組み入れ比率は、その時の時価(株価 × 上場株式数)で決まっています。

アップルは6%、テスラは1.3%、VISAは1.2%といった具合です。

これを時価総額加重型といいます。

 

これに対して、NYダウや日系平均株価で採用されている株価平均型というものがあり、NYダウであれば扱う30銘柄の株価を足して割り、平均株価を出したものになります。

それぞれメリット・デメリットがありますが、世界の多くの株価指数は時価総額加重型です。

 

大事なのは、何百という銘柄に分散して保有できるということです。

銘柄も定期的に組み換えてくれます。

個別株ではここまで多くを対象に購入はできませんね。

たとえばユニクロのファーストリテイリングでは、株価が7万ほどで最低購入株数が100株なので、700万ないと購入できません。

これは極端な例ですが、 分散投資の面でインデックス投資は優れています。

自然と分散投資ができる

2.長期投資

株式投資の平均利回りは5~10%ほどです。

単年でみるとマイナスの年もありますが、長期でみると平均へ回帰していきます。

 

株式市場全体に対する投資で期間とリターンをみると、大暴落したリーマンショックやブラックマンデーの期間を含んでも、15年以上投資を行っていればプラスで終えられたというデータがあります。

投資期間最大リターン最小リタ―ン
1年52.6%-37.0%
5年28.6%-2.4%
10年20.1%-1.4%
15年18.9%4.2%
20年17.9%6.5%
引用:ウォール街のランダム・ウォーカー

株式市場を広くターゲットとした投資を長期に行うことで、マイナスになるリスクを抑えられるということです。

投資では儲けたいですが、何より損はしたくありません。

20代や30代はもちろん、40代でも運用期間は20年を超えるでしょう。

そんな中で、過去の大暴落を経ても、15年以上株式全体に投資を続ければ損はしなかったというデータは、心強いですね。

もちろん過去のデータが未来にも当てはまるとは限りませんが...。

 

また、長い期間株式市場で利益を得るには、その時々で成長する銘柄に投資する必要があります。

個別株では、銘柄を探し売買しなければなりません。

現在、S&P500の時価総額の約20%がGAFAMで占められています。

しかし、2000年のS&P500の上位10銘柄では、上記のなかでマイクロソフトしかありませんでした。

2000年のベスト5は、GE、エクソンモービル、ファイザー、シスコシステムズ、シティグループです。

 

時価総額加重型のインデックス商品であれば、適宜銘柄を入れ替えてくれ、時価に応じた組み入れ比率にしてくれます。

時代で移り変わる成長に確実に乗ることができます。

・長く投資するほど平均回帰のためプラスリターンとなりやすい
・数十年運用する上で必要な銘柄の入れ替えを適宜行ってくれる

3.相対的に高いリターン

上のデータでは、株式投資全体のリターンは20年で6~17%です。

少なめに見積もっても、十分なリターンと言えるでしょう。

「72の法則」で計算すると、毎年6%であれば12年で元本が2倍になりますからね。

 

投資信託やETFには、指数以上の収益を目指すアクティブ投資があります。

しかし実際は、アクティブファンドの80%が市場平均に勝てないとも言われています。

ある年では市場平均を超えても、 何十年も継続して平均を超えるアクティブファンドはほとんどありません。

運用コストがインデックス投資より1%以上高いこともあり、なかなか厳しいですね。

 

不動産投資も、実質利回りでは大きく変わらないです。

個別株では大きく上回ることもありますが、これが簡単にできれば誰も苦労しません。

このように考えると、市場平均のリターンは満足できるものと言えるでしょう。

4.低コスト

海外のETFでは、年間のコスト(信託報酬)が0.03%というものまであり、投資しやすい環境が整っています。

一方、日本の投資信託に対して一世代上の方々があまり良い印象を持っていない要因の一つはここですね。

窓口で販売される投資信託は、手数料や信託報酬を合わせると2%前後のものがざらにあります。

商品内容の問題もありますが、数%の利回りを狙いに行って毎年2%も取られていたら、儲からないですよね。

 

現在はネット証券も普及し、投資信託のコストがだいぶ低くなりました。

信託報酬が0.1%を切るものもあり、0.1%台という商品が多くなっています。

海外ETFと比較するとまだ高いかもしれませんが、諸々を考えるとほとんど差はないと言えるでしょう。

コスト低下はインデックス投資への流入が増えている一つの要因にもなっていますね

5.管理が楽

何よりのメリットがこれかもしれません。

買う商品さえ決まれば、あとは毎月買い足していくだけです。

難しいことはありません。

最初に積立注文を設定してしまえば、やることは特にありません

資産画面を眺めるか、値を下げたときに少し買い足すぐらいです。

0.1%のコストで銘柄も組み入れ比率も調整してくれる。

本当に楽ですね。

 

インデックス投資がなぜ医師にオススメなのか

上記の5つの理由から、インデックス投資は年齢、職業問わずオススメしたいです。

特に医師にインデックス投資を勧めたい理由の一番は、『5.管理が楽』だからです。

 

外来に手術にカンファレンスなど、基本的に日々忙しいと思います。

日中の日本の株式市場は見る暇がないでしょうし、米国株をやっていれば夜に取引をしなければなりません。

不動産も購入物件の下見など、まともに有給も取れない医師には行く暇がないですね。

 

上にあげた例もやりようはあるかもしれませんが、ほったらかしで良いインデックス投資は楽です。

もちろん個別株や不動産が楽しいからという方は良いですが、楽して儲けたい、本業以外に気を取られたくないという方に、インデックス投資はうってつけだと思います。

しっかり資産を増やしながらも投資にかける時間は最小限にして、空いた時間で論文を書いたり、家族と過ごしたりするのはいかがでしょうか。

 

インデックス投資のデメリット

インデックス投資のデメリットとしては、①ハイリターンは望めない、②短期投資には向いていない、③元本割れのリスクがある、④運用コストがかかるなどがあげられます。

それぞれ見ていきましょう。

 

①指数に連動するため、1年で数倍ということは望めません。

しかし資産運用という長期の視点で考えると、個別株で常にハイリターンを継続することは難しいですし、インデックス投資は相対的には高いリターンが得られると言えるでしょう。

②インデックス投資はあくまで長期投資に向いている手法なので、数年で大きく稼ぎたいという人は他の方法が良いかもしれません。

③もちろん元本割れのリスクは0ではありませんが、長く運用することでそのリスクは抑えられるということですね。

④近年の低コスト化によって、年間0.1%と気にならないレベルまで下がっています。

 

以上のように、長期的に資産を運用して増やしたいという考えであれば、インデックス投資のデメリットはあまり問題にならないかと思います。

投資に何を求めるかですね。

 

他の投資方法について

他の投資方法についても、簡単ではありますが見ていきましょう。

1.株式投資

特長:自分で保有銘柄を決定し運用する。
メリット:自分でコントロールでき、リターンも高い。
デメリット:経験や知識が必要。分散にはまとまった額が必要。

株式投資とは、個々の株・銘柄を購入し自分で運用するものです。

当たればハイリターンです。

 

例えばテスラは、2020年の始めから比較すると1年半で株価は10倍にもなっています。

もちろん東電のように大暴落することもありますね。

医療関係者になじみのあるエムスリーも、2020年の始めから3倍ほどになった時期もありました。

今ではやや値を下げており、上手く売り抜けた人は利益を得たでしょう。

 

このように、株式投資の場合は銘柄の選定、売却時期など経験や知識が必要であり、また分散するには費用もかかります。

短期売買も必要なため、自分は仕事中も値動きが気になってしまいますね。

もちろん、選定や売却こそ醍醐味といった方も多くいると思います。

何を望むかですね。

2.不動産

特長:レバレッジを使える。毎月安定した収入が見越せる。
メリット:レバレッジを生かし資産形成を早められる。
デメリット:参入のハードルがやや高め。物件探しや管理など手間がかかる。

不動産のメリットは何といってもレバレッジが効くことですね。

医師は与信が大きく、運用できる額も大きいでしょう。

節税面のメリットもありますね。

 

しかし、知識や経験は必須ですし、参入のハードルもやや高いと言えます。

コネや繋がりがあれば別ですが、最初の物件を見つけるまでは大変でしょう。

管理もそれなりに手間がかかります。

ただメリットも多いので、いずれは勉強して取り組んでみたいとは考えています。

3.債券

メリット:他の金融資産に比べ安定性が高い。
デメリット:債券のみでは利回りは低い。

債券は他の金融商品と値動きが異なるため、資産全体の変動をマイルドにします。

年齢が高くなり、リスクを抑えたい場合に債券の組み入れ比率を上げたりしますね。

守りの資産の一つです。

4.FX

メリット:ハイリターン。
デメリット:ハイリスク。 投機の面が大きい。

システムを構築し上手く利益を得ている人もいますが、安定した資産形成に向いているとは言い難いです。

正直あまり詳しくないので、手は出さないですかね。

5.外貨預金

メリット:円預金より金利が高い。
デメリット:手数料が高い。預金保護の対象にならない。

円のみで資産を持つ人にはリスク分散としての意義があるかもしれませんが、必ずしも安定した資産とも言えず、またリターンも大きくはないです。

レバレッジのないFXとも言われていますね。

6.金

メリット:インフレに強い。無価値にならない。
デメリット:金自体が利益を生むものではない。

金自体が利益を生むものではないので、あくまで資産の変動を抑える守りの資産として活用されていますね。

最近では金ETFなどもあり、必ずしも現物の金を購入しなくても大丈夫です。

7.仮想通貨

メリット:ハイリターン。
デメリット:変動幅が大きい。価値が0となることも。税率が高い。

注目される仮想通貨ですが、変動幅が大きく安定した資産運用のメインには据えにくいでしょう。

また総合課税のため 、税率が最大55%なのもデメリットですね。

ちなみにFXも元々は総合課税で累進課税の対象となっていましたが、10年以上たって申告分離課税の一律20%となりました。

仮想通貨も申告分離課税となれば参入者が増えるかもしれないですね。

 

ちなみに私は、最悪0になっても諦められる額で投資しています。

ビットコインをメインに、他はイーサリアムやネムなどです。

ビットコインは10年後には数十倍になっていてもおかしくないと思っているので、そうなったらラッキーぐらいで保持しています。

ベースは他の安定した資産運用にして、スパイスとして加えるにはありだと思います。

 

まとめ

インデックス投資は万人にオススメできる運用方法です。

分散投資ができ、長期投資に合っていて、リターンも良いです。

難しくなく管理が楽で、時間をとりません。

忙しい医師にこそインデックス投資をオススメしたいです

 

関連記事です。

オススメのインデックス商品を紹介しています。

資産運用

 

実際の資産運用の成績がこちらです。参考にしてみて下さい。

資産運用

 

SPGアメックスは医師にも人気のクレジットカードですね。

節約・節税

-資産運用